さて、当店も街のお花屋さんです。今日明日で県外や自社で配達に行けない遠隔地へお花の配達を依頼されたら、配達先に近い花屋さんへ製作と配達を委託するシステムを使います。「花キューピット」が代表例ですね。当店から他市他県への配達は当店ではできません。お客様にすれば不安もありますね。当店を信用しているが、製作・配達を委託すると、それは「他店のお花」という事になるわけですから。当店の作るお花の雰囲気や構成が好きなんだという場合が多い。お花が大きくない、極端に特殊な場所でない等、状況さえ許せば宅配便に箱詰めして発送します。こうすれば当店のお花が直に贈れます。
この遠隔地への製作・配達委託システムにある懸念は前述の通り「委託先の技術力を信頼できるかどうか」に関わります。そのため、全国的に同業者の集まりに出て信頼関係を築いたり、信頼の置ける遠隔地の同業者伝いに紹介してもらったりする。それでも信用が置けないとか、お客様の為だと考えるなら、自社で宅配便などの方法も用意するのが義務だと考えますが。今回、この遠隔地の同業者からの依頼で当店が製作・配達を任されたケースです。発注依頼相談の時点で「当店のデザインのまま製作して欲しい」「配達前に画像をメールして下さい」と。指示されるまま条件を呑んだ当店スタッフ。それを聞いた私がガチギレという構図です。何故、友達でもない知りもしない発注元の商品を模倣して製作し、配達前のチェックまでせにゃあならんのか?という事です。当店は下請けでもOEM業者でも何でもない。配達希望日の前日に製作して画像をよこせと言っているあたり、もし仮に当店が発注元の合格を得られなければ自社で箱詰めして発送していたかも知れないタイミングです。はじめからそれができる距離感という事です。私は「受けたのだからキッチリやる。でももし仮に提示した画像に少しでも文句を言うようなら、もう受注はコチラから願い下げだ」と考えており、社員にもそのように指示しました。幸い(?)何の素っ気もない「ご協力ありがとうございました」メールだけ返信が来ましたが。これはこれでどうなんだ?と。もう当店はこの当該生花店からの受注は一切受け付けるな、と指示しました。出禁です(笑)。しかしこの指示に従って他店のデザインを模倣して作った私。この時は怒りに震えましたね。私はこんな事をする為にフラワーデザインを勉強して来たのかと。その後の写真撮影とメール出しまでやっていたら私の怒りは周囲に向くと思い、そこから先は任せましたが。自分でもこんなに静かに怒るとは思いませんでしたけど。今思い出しても食道の当たりが重く熱くなる!!
曲がりなりにもプロとしての矜持は持ち続けたい店長でした。
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