さて、本業の花屋さんとしては繁忙期を終えてひと息ついている状況です。今年も変わらぬご愛顧に感謝申し上げます。疲労感もひとしおですが、今年から徐々に始めようということで「相続税対策」の議論を開始しました。父は72歳。まだまだ若いのですが若いうちから対策を講じるべきという事で。専門のコンサルなんかの意見も聞きつつとなるようです。というのも、当家はいわゆるお金持ちという部類では無く、資産持ちといいますか、土地・建物を中心とした不動産持ちなのです。これを花屋とは別会社として法人格経営しておりますが、その法人格でも代表者が父である以上、会社の株や経営権の相続は発生します。税金ですから土地や建物の資産価値を金額で算定して課される。当然現金一括納入が基本の税金において、資産を持っていても現金がない当家としてはかなり辛い状況となります。早くから相続税を支払えるだけの準備を始めねばなりません。不動産を手放せばいいという考えもございますが、それは「売って現金化できた場合」です。よく相続権の放棄というものもございますが、これも同じく「売って現金化したのち」の放棄であり、売れるまでは相続税の物納などはあり得ないのです。また、相続権の放棄は100か0かです。一部を相続して残りは放棄などもできません。
生前贈与の場合、相続税での基礎控除が無いので意味が無い、まじめに相続税ぶんを現金で貯蓄する等して支払うしかない。しかしこれから稼ぐのは現実的ではない金額でした。平均的サラリーマンの生涯年収ほどの額です。最大30年の分割払いなんてのもございますが、分割回数も税法によって規定されており、自分の匙加減では決められません。こうなると相続する会社が多大な負債を抱え、つまり借金をすることで資産価値を下げるという方法が現実的になります。大きな借金…つまり不動産の買い増しや、建物の新規建設、可能な限り大きい額の減価償却などでしょう。時間と手間とお金も掛かる一大計画になります。もうね、いち花屋の範疇ではございませんよ。100円で仕入れたお花を幾らで売るか?というレベルとは文字通り「ケタ」が違います。
それでも代々に花屋を続けてきた当家です。仙台最古の花屋です。この資産や生業を次に継がせるためにじっくりと対策をしたいと思っております。
…しかししょうがないのですが、それほどの税金を納めても「ありがとう」でもなければ「お疲れ様」でもなく、納税は国民の義務と言わんばかりに領収書一枚で終わるんですよね…納得できませんね。資産総額が6億円を超えると55%が相続税とか信じらんない!
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