2019年02月25日

#760 回転率のこと

商売をやっておりますと一つの指標として用いられるモノやヒトやカネの流れに「回転率」とか「フロー」とか「流れ」など、つまりどれだけスピーディに動いているか?を重要視する向きがございます。店長です、こんにちわ。最近は鈍重…あああ。

さて、最近の仙台駅構内の立ち蕎麦屋にて。店外の自販機で食券を買い、店内のセルフカウンターで番号札と交換し、数分で呼び出されるので蕎麦を取りに行き、受け取ったら空いている机に陣取り蕎麦をすする…当たり前の立ち食い蕎麦屋の風景です。サラリーマンがサッと食べて電車に向かったりする、日本食のファーストフードと揶揄する人もおりますね。私も好きでよく行きます。すぐに食べられすぐに出られる「回転率」と、これによる商品高回転率から新鮮な素材を食べられるという安心感です。ここでも回転率ですね。…しかし最近、お客さんは高齢者しか居ないのです。大げさかも知れませんが、本当に高齢者だらけ。老齢をバカにしているわけではないのです。この回転率に対する最大の弊害という観点からの高齢者問題です。行動も遅ければ食べるのも遅いのが一般的な高齢者です。高回転率が全ての立ち食い蕎麦屋にとって、じっくり選んで食券販売機で長蛇の列を成し、初めてなのか注文方法や発券や番号札などのシステムが分からずカウンターでお客さんを捌くオバチャンの手を止めてまでしつこく聞く。耳が遠いので理解にも時間が掛かるのです。さらに、空いていたテーブルを横取りされたと騒ぎ、机についてから箸が無いとか南蛮はどこだとか天カスは無いのかと騒いで店内をウロウロするのです。機敏さはありません、緩慢に緩やかに。みんな遅いので配膳のスピードが勝ってしまい机に空きが出ないうちに次々と蕎麦が出来上がってしまう。次々に呼ばれる老人達が行き場を失ったまま狭い店内の空きを探して右往左往するのです。機敏さはありません、緩慢に緩やかな動きで。飲食店では結構重いのですが、加齢臭を撒き散らしながら(注:馬鹿になんてしてません。事実です)。終いには「若いのだから早く食え」と言わんばかりに睨みを効かせられたりして。無法地帯です。正午の立ち食い蕎麦屋はカオス(混沌)なのです。
この話を色々な人に振ってみたのですが、「老人しかるな、行く道じゃ」みたいな事を言われます。そりゃそうです。しかしすべてが回転率、どれだけ多くのお客様を開店させるかで売り上げが決まる立ち食い蕎麦やファーストフード店において、それを阻害する明確な原因があるとすれば、これをどう捌いていくべきか…大変なのです。それを理解して協力してくれるお客様ならまだ良いのですが、理解していても身体が言うことを聞かない、片手で杖、片手でお盆に乗った蕎麦どんぶりを運ぶなんてどんな状況なんですかと。さらには理解とはほど遠いクレームの嵐です。「椅子くらいつけてよ」って、それはすでに立ち食い蕎麦って言わないじゃないか!ちゃんとした椅子のある蕎麦屋に行けばいいだろうと思うのです。そう!高齢者が高回転率な店に行くのはどうなのか?という事につながるのです。年齢制限じゃないですが年齢上限なんて決められてしまったり…ないない!自分の立場であればこんな場所で食事をしている高齢者な自分っていうものが逆にイヤだと思うんですけどね…。年金暮らしだから…ということに帰結するのでしょうか。食事に関する事で何度か話題にしたのですが、もう私の年齢でも、あと何回食事ができて、美味しく自分の意思でできる食事があとどれくらい残されているのか、ざっと計算できるじゃないですか。

どんな事も「回転率」になってきている気がします。薄利多売だけじゃなく、すべての事象が回転率。のべつ代謝を繰り返しフットワーク軽く動き回ることの重要性。高齢化社会ではより重要なのかも知れません。




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