さて、往々にして忙しい時に限って、ヒマな時ですらなかなか無いようなご注文が重なってしまい、どんどん仕事の効率が下がっていくということがあります。というか、繁忙期には何だかんだと必ずひとつは来ますね。年度末は退職や異動による慰労の花束注文が大量に来ましたが、そんなに無いだろうと思っていると大変な目に遭いますよ。特に宴席の予約などは会社の近くや駅周辺から埋まっていきます。そこで上手くご予約ができても安心してはいけません。お花のご注文です!店でチャチャっと買って行けばいいと思うと、そうは行かない。お花のご予約も宴席と同時にしてくださいね。それでも毎年一定数の宴席難民と花束難民がでてくるのですが。
当店としましてもこの時期は花束に集中していたい、花束対応のお花しか在庫していなかったりします。しかしこのタイミングでも、いや、こういったタイミングだからこそ?!ライブの出演者へのお花を!というご注文が。予算と大まかなお任せならば全く問題無いのですが、ファンの想いが強過ぎるのでしょう。気持ちが分からないわけではないのですが、夢が膨らみすぎて痛い程の要求が。これらも事前に準備できれば問題無いのです。しかしコダワリの大きさと膨らみ過ぎた夢をモロにぶつけてくるファンの要求が、繁忙期と重なり阿鼻叫喚を生む。おそらく初めて花をプレゼントするのでしょうか、おそらく今までお花を頂いた経験もないのでしょうか、要求と夢と、そこに対するご予算に天地の差が。ここまでは事前調整も可能ですが、直前になって「ある物品を送るから花に入れてデザインの一部にしてほしい」。これもまだ何とかなったりします。しかし送られてきた物品が想定外の色であったり大きさであったり、どう配置してもデザインの放棄が必要になったり、本当に大変な事になります。何より、その間にも繁忙期にて満身創痍のなかで花束を作り続けている状況下です。それでもお客様のご期待に応えねばならないと考えて無い時間をやりくりして行くのですが、極めつけのご要望「配送前に画像を送って下さい」コレです。コレなんです!大体が「追加料金でいいから、◯◯してほしい」と、修正のご要望。これで配達から他の制作まで計画全てに練り直しを余儀なくされます。本当に何とかしてほしい。不安なのは分かります。メールでのやり取りの度に作業の手が止まる。お電話でもいいですが、画像を見たいという事に応えていては同じなんですね。今回はこんな事がいくつか重なり、対応を考えねばならないと思った次第です。
初めて利用する生花店、それは不安があるのも分かります。より分かりやすくパンフレット化したとしても、「オリジナル」にこだわるファンの心理も重々承知しております。可能な限り応えたい。しかし「配達前に画像を」。これはもう応じない事にしようかと思いました。配達前に画像を出して、「やっぱりお宅は信用できませんわ」となったらマルッキリ損です。もう作ってしまっているんですから。しかも「オリジナル」に。他へのツブシも効かないわけです。事前に画像を出してキャンセルとなった事はございませんが、そういったリスクをわざわざ取ってまで行う仕事ではないというのがプロ側としての意見ですね。
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