2017年10月29日

#691 香りのこと

早いという気はありつつ、じつは夏から流通しているシクラメンを本格的に入荷開始いたしました。店長です、こんにちわ。シクラメンは冬の香り。

さて、シクラメンの入荷が多くなってくれば当然、当店内はシクラメンの香りで満たされてきます。私個人の感覚なのですが、シクラメンの香りを嗅ぐとどうしても思い出すのが「寂しい」という感覚です。これは商売稼業の家に育った子供なら大なり小なりあるトラウマの一つと思っているのですが、私の幼少期はクリスマスや年末などを一人で過ごすのが当たり前でした。親はそれほどに忙しくクリスマスなどの特番テレビを一人で見るなどは当たり前だったのです。しかし幼少期ですからこれを寂しいと理解はできないまま、それでも人気(ひとけ)が恋しくなって親の元に行くと戦争のような忙しさから、かえって「家に居ろ」と叱られてショゲて帰るという感じだけは鮮明に覚えているのです。その時に嗅覚の思い出として残っているのがシクラメンの香りです。私にとって布施明さんの歌詞の世界観はまるでウソだという認識が子供の頃からありましたね。しかし子供の頃からこんなクリスマスだったので良い思い出があまりなく、クリスマスとはそんなものだという感じでした。いい加減成人してからでしょうか「ああ、私はちょっと特殊な家庭だったんだ」と認識しはじめたのは。現在、クリスマスだからと24日にお花が馬鹿に売れるという事は無くなりました。お花にお金を掛けないとか、23日が天皇誕生日だから当店の立地からして会社関係が丸ごと休みだとか、色々と憶測はございますが、現在は曜日の配置にもよりますが、幸か不幸かおおむねクリスマスを家族で過ごすことができる状況になり、そこに妻の子供たちに対する接し方などを見るに付けて、やはり私は特殊だったのかと思い知らされるわけです。今時期の運動会もですね、両親や祖父祖母まで応援に駆けつけるのが当たり前のようになった運動会ですが、私は親が来た記憶なんてありません。当時は夕方まで一日掛かりだった運動会で、昼食に弁当を朝に渡されて一人で過ごすのはとにかくバツが悪いというか子供心にも居心地のいいものではありませんでした。当時の花屋というものは週末ごとに大量の結婚式需要で働き詰めだったのです。その苦労も知っていたため運動会に来て欲しいと親に頼んだ事すらありませんでした。
寂しい話になっちゃいますね、これを誰かに話すと同業者の同年代以外はみんな「かわいそうでしたね」という顔をします。しかし同業者の皆さんは流石です「花屋はみんな同じ!」この言葉にどれほど助けられたというか報われたような気になった事か。花屋の息子・娘ってメンタル面でどこかのネジが飛んでいるんでしょうか(笑)おっと、私個人の感想ですからね!

こういった香りからフラッシュバックというか思い出や気分の連想って大事だと思うんですよ。特に幼少期の体験は大人になってからの情操教育においても大事です。それが悲しい思い出でも、幸せな思い出でもです。そして、食事などの香りは食べれば無くなる。美味しく食べる為の一助である食事の香りではなく、常に香りとして意識的に置いておけるもの…しかも季節感まであり、季節季節で香りを感じながら過ごせるアイテム…そうです!花なんですよ!奥さん!!お花は見た目だけではなく、気持ちにも思い出にも作用します。お花を飾ること、贈ることは、その花の容姿だけではなく香りから雰囲気や思い出や感覚までも呼び起こしたり、焼き付けたり、時には上書きするのかもしれません。情緒豊かなお花を是非、自分や大切な方の為に飾ってみてください。


しばらくぶりに花屋らしいオチをできた事に満足した店長でした。最近、花の話をすると「うさんくさい」と言われます…。そんなに似合わないですか?似合わないですよね。ギャップ萌え。




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