当店の周囲では仙台国際ハーフマラソン大会による大規模通行規制と沿道での観衆などにより、配達に出られない、お客様も当店へ入ってこられないといった状況から、こと震災後の大規模イベント化により母の日はむしろヒマという状況になっております。が、全国のお花屋さんは違います。寝る間も惜しんで働き詰めてさして儲けもないという状況で頑張っています。配達に勤しむ花屋さんを見かけたら、チョットでいいので心の隅で応援して下さいね。花屋さんが母の日に儲けられないのにも色々と事情があります。今年は儲けを考えようかと。
母の日に限りますと、お盆やお彼岸とは違い「一日だけ」のイベントです。今日を逃すと母の日ではない。この一日のために半年も前からパンフレット作成やデザインを考える。半年後にデザインで決めていたお花が入荷できる保証はどこにもないのにです。当たり前なカーネーションと思いきや、天候やトレンドなどによって相場が激変します。ですから「チョット取り過ぎじゃないか?」と心配になる程度の価格想定で商品を考えるわけです。利幅を大きく取る。でも母の日になると仕入れ金額が上がり、利幅は無くなっていくわけですが。ナマモノだけにずっと以前から準備できるという性格の商品ではございません。ぎりぎりになってから制作を開始する都合からも、徹夜作業は当たり前となります。残業代や突発的なアルバイト代、作業場自体を別に借りれば場所代も経費です。そこにきて「配達」。近年はヤマト運輸問題の表面化でだいぶ受け取り先様の意識も変わってご理解が早いのですが、基本的には運送業ではない花屋が配達をしなければならないルールがある「花キューピット」において、配達は一日がかり、かつ不在率の高さが問題になっております。そして客単価的に3000円台が多い都合から、仮に100件の配達をしても30万円の売上です。一般的なお花屋さんでは500件も無理でしょう。ここから配達のファクターを宅配便に切り替えると500件は簡単になるのですが、すると「自店で配達しないリスク」を考慮しなければなりませんし、発送代・箱代という別の費用負担が出てきます。お客様負担にせよ花屋折半のような格好にせよ、ただでさえ注文主と受取人が違う母の日の複雑さに加えて運送を外注するという責任の所在がどこで分担されるのか難しい局面になります。
愚痴ってしまいましたが、、花屋さんはこれから先ずっと減っていく業界でしょう。悲観ではなく事実として。当然需要も減り続けます。その時に、それでもお花を…と思い出してもらえるように花屋さんは日々努力しています。世のお母様、配達に来た花屋さんに対して
「花なんか要らないって言ったのに」とか
「現金が良かったわ」とか
「口にはいるモノが欲しかった」とか
そう思っても口に出して言わないで下さい。そんなつもりは無くとも花屋さんは深く傷つくのです。
全国の同業者の皆さん、大変お疲れ様です。
ご利用頂きました皆様、誠にありがとうございます。
![]() クリックをよろしくお願いします。 | ![]() |