2007年03月18日

#0138 けずり花のこと

春彼岸が始まりましたね。当店でも先週金曜からエンジン全開で
頑張っておりました。今日が彼岸の「入り日」だというのに
すでに疲労はピークでございます。店長です、こんにちわ。
いつもピークでイッパイイッパイな男。さて、全国的な文化ではございませんで、仙台を中心とした
宮城県内での文化でございますが、『けずり花』という花を
お墓にお供えする風習がございました。これは現在でこそ
あまり見かけませんが、やはりお年寄りを中心に、当店の
店頭にあれば、いつの間にか売れる商品の一つです。
けずり花とは、つまり造花の一種でしょうかね。
5センチ程度の長さの円筒形に切り出したコシアブラの木材を
小刀を使って皮を剥ぐ要領で削っていきます。削れた部分は
丸くカールしていくのを利用して、菊の花に見せかけ、着色し
これをツゲの枝に刺して出来上がりというものです。

私が小学生の頃、今は亡き祖父にお小遣いをねだると決まって
この時期のお手伝いは「けずり花製作」でした。春休みに
入ると、小刀を常に持ち歩き、祖父の手伝いをできる準備だけは
いつもできていた記憶があります。もともとけずり花は
現在ほど生花の生産・流通体制が整っていない時代、冬に
花がないと墓参りに困るという発想から生まれた造花です。
祖父と縁側に腰掛けて作るけずり花には思い出もありますね。
今思えば、この頃から祖父に花屋の技術を仕込まれ、気づくと
それ以外の仕事には就けない身体になっていたという恐ろしい
計画性には、愕然を通り越して敬意を持たねばならないので
しょうか。このけずり花を制作中、祖父が毎回言っていたのは
「けずり花は爺ちゃんのお父さんが考案したものだぞ」
という事。言われ続けて、聞かされ続け、当然のようにしか
思っておりませんでした。さしてスゴイ事だとも思わずに。

しかし…つい先日、業界の友人よりメールが入りました。
「けずり花がインターネット百科事典ウィキペディアに載ってる!」
検索される方なら一度はお世話になった経験があると思いますが
自由に知っている人が入稿して記事を書けるネットの百科事典
ウィキペディアにけずり花が載っている!しかも当店の名前まで
詳細に書かれているではありませんか!(注:自作自演では
ございませんよ。)
それを読んで、なおご先祖様の偉大さを思い知らされました。
私もウィキペディアに載るような偉業を目指したいですね。

ちなみにこのけずり花、現在は禁止するお墓もあります。
着色の塗料が雨風で剥がれ、墓石を汚すという理由からです。
マメにお墓を掃除できるような世の中ではございませんし、
永代供養料を取っておきながらお墓の管理をせずに、食べ物の
供物はカラスが荒らすという理由で禁止し、どんどん墓参りの
文化自体、寺の効率化に影響を受けているとしか思えません。
お寺にはお寺の言い分もあるので、あまり過激な表現は
致しませんが、集金に精を出して楽をしすぎているお寺も
チラホラ見受けられますね。けずり花自体が生花の代替品
だったことですし、今から復興させようというほど歴史深い
伝統でもございませんが、これくらいは許していただきたい
というのが花屋の意見ですということで…ハイ。

こんな立派なご先祖様ではございますが、特許を取得して
独占販売しようという所まで頭が回らなかったあたりが
高橋家っぽいところですかネ…。

※すでに当店では自家製作をしておりません。これを作っている
生産者に任せております。


「けずり花」インターネット百科事典ウイキペディア


花束とアレンジメントのギフト フラワーゼーレ


この記事へのコメント
岩手でもけずり花見たことあるよ。
まさか店長さんの店が発祥だとは!
Posted by 岩手@会社 at 2007年03月20日 09:22
おはようございます。
@会社からのアクセスですね。

岩手でもけずり花を見たということで、
やはり隣県だからでしょうかねぇ。
実際、けずり花がどこまで浸透している
のか、調べてみたい気もしますね。

書き込みありがとうございます。
Posted by 店長 at 2007年03月20日 09:43
いつも楽しく拝読しております。
けずり花は私の住む青森でも見たことがあります。でも、売っているのを見た事はないので宮城の人が持ち込んだのでしょうか。けずり花という名称までは知りませんでしたがコラムを読んですぐに、あーあれね、と思い出せました。ご報告まで。

コラム頑張ってくださいね。応援しています。
Posted by Hiro at 2007年03月20日 23:45
ご報告ありがとうございます。
青森ですか!誰か宮城で買って青森で
お供えしたものを見たのか、それとも
青森でも売っているのか…。
不思議ですね。
どこまで広まっているんでしょうか。
Posted by 店長 at 2007年03月21日 10:24
私の実家である新潟でも住んでいるT県でも
聞いたことのないものです。

最初、拝見した時"けずり節"と勘違いしたぐらい初耳でした。
yahooで検索したものの画像がどこにもなくって、
どんなものなのかとても気になっています。
実物が見れるものはないですかぁ〜
Posted by kashima at 2007年03月21日 23:56
書き込みありがとうございます。
そうですよね!画像画像。
この記事ページに掲示しておきましょう。
もう売ってしまって残ってない可能性も
ございますが…。
探して必ず載せますね。
Posted by 店長 at 2007年03月22日 00:12

わくわく!!

お待ちしていまーす *^-^*
Posted by kashima at 2007年03月22日 00:38
画像を本文最終部に貼っておきますね。
実は商品としてのけずり花が売り切れて
しまい、さらに、市場にも在庫がなく、
インターネットより拝借いたしました。
仙台のものはもっと濃い色で、
グラデーションはしていないのですが、
作りは一緒です。
Posted by 店長 at 2007年03月23日 18:31
こんなお花なんですかぁ。

彼岸花のようなのですね。
やはりお初のものでした。

なぜかカキ氷を想像してしまう私って
色気より食い気なんでしょうね 笑)//
Posted by kashima at 2007年03月23日 19:23
そうですね。確かにかき氷(笑)
当店のものは単色ですのでそう感じないの
ですが、この写真はまさにかき氷ですね。
食べたくなったなぁ…。

書き込みありがとうございます。
Posted by 店長 at 2007年03月24日 10:44
是非コメントを書き込んでください
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