2014年11月30日

#0540 記憶のこと

本日11月も最終日です。もう残すところ1か月。皆さまいかがお過ごしでしょうか?一日は長い。過ぎた歳月は短い。店長です、こんにちわ。老人臭い事を言ってみる。

さて、まさに今、小学生と園児の息子がいる当家としましては看過できない記事を見つけてしまいネタにしようかと思ったのです。ショウワノートの「ジャポニカ学習帳」。まず知らない日本人はいないと思うのですが、何気なく使っていたあのノートの表紙写真から昆虫写真シリーズが無くなっていたのをご存知でしょうか?2年ほど前から無くなっていたのです。代わりに昆虫写真からすべて植物の写真になったとか。昔から植物の写真シリーズもありました。私が子供の頃には親がジャポニカ学習帳の表紙写真をシゲシゲと見つめて「見た事ない花だ」という場面も幾度かあったのを記憶しています。何にせよジャポニカ学習帳の表紙写真は昆虫であれ植物であれ、かなり珍しい被写体ばかりを採用していたのでしょう。2年前、昆虫写真を使用しなくなった理由は、親から気持ち悪いというクレームから…だそうです。ああ、また親のコレか…と思ってしまった。具体的事例は思い出せないのですが、親の苦情で変更した事例って幾多にも及んでいて、もはや珍しいことでもないのでしょうけれど、何気なく意識することさえなかったジャポニカ学習帳でさえ昆虫写真をやめていたのです。しかも2年も前にやめていて気付くこともなかった。その程度の事なのかも知れません。しかし無くなったと聞くと悲しい。学習帳のそこにどんな写真が入っていたかという事もさることながら、親からのクレームでやめてしまうという社会風潮に疑念を感じずには居られないのです。その写真によって引きつけでも起こして命に関わる事故でも起こったというのでしょうか?
調べてみると、ジャポニカ学習帳の表紙写真は植物・昆虫の双方で「専門カメラマン」がいて、世界各国を飛び回り、ベストな写真を撮れるまで何ヶ月でも滞在してはトライするということを繰り返し、同じ写真は二度と使わないばかりか、同じ種類の昆虫も植物も重複していないというから驚きです。さらに今までちゃんと読んだ事はなかったのですが長男の学習帳を見てみると裏表紙には撮影時のエピソードなどが詳細に書かれていました。つぶさに見ていくと表紙の構図も素晴らしい!南米かどこかの大型クワガタの写真が載っていたノートを見つけましたが、躍動感たるやハンパないのです。ただ標本と変わらない構図ではなく、じつにリアルでカッコイイ。(だから逆に気持ち悪いと言われるのでしょうか?)気持ち悪いと感じるのか、カッコイイと感じるかは見た人の感性であって販売元がそれを変えるほどの事だったのでしょうか。『子どもたちに自然を愛する心を育んでもらいたい』そんな想いで作られていることがヒシヒシと伝わってくる写真なのです。仮にですが、過去ジャポニカ学習帳で使われた写真たちだけで昆虫図鑑でも作れば少なくとも私は必ず買います!それを再認識させられたのが今回の昆虫写真出版停止ですから、そう考えるとひと役買った炎上商法とも考えられなくもない…と深読みしすぎでしょうか?
話は変わりますが花のデザインを勉強していた時に言われた印象的な言葉ですが「感動とは感じて動かされること。キレイだけが感動じゃない。グロテスクだろうが複雑怪奇だろうが、悲痛だろうが、コミカルであろうが、心が動けば感動。」ということを教わった。ふと思い出したとき、一番印象に残ったものこそ感動であり、記憶に残る。お花は一週間程度で無くなってしまうものです。あとは記憶に残っているかどうか。記憶に残るお花を常に提供したいと思って日々接していた自分を思い起こします。今手掛けている仕事は記憶に残るものだろうか…と自省しつつの再認識ですね。

キレイにまとめてみた店長でした。



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